業界記事

総事業費200~300億円/侵食対策計画案など審議/九十九里浜侵食対策検討会議

2018-01-16

 県県土整備部河川整備課は15日、九十九里浜侵食対策検討会議(座長・近藤健雄日本大学名誉教授)の第3回目を開催。前回の議論を踏まえ、整備方針案と同方針案に基づく侵食対策計画案が提示された。侵食対策計画案によると、今後30年間で事業費約200~300億円を投入し、サンドリサイクル(養浜)年9万立方mと離岸堤7基、ヘッドランド(改良含む)11基の施設整備を実施する方針。
 総事業費はサンドリサイクルに約3分の2、施設整備に約3分の1を見込み、年6・7億円~10億円を投入する予定。サンドリサイクルは北九十九里が年2万立方メートル、南九十九里が同約7万立方メートルを予定。
 北九十九里では、匝瑳市野手海岸のヘッドランド2基の縦堤を継続して整備し、完成を目指すとともに、匝瑳市吉崎・野手海岸の8号ヘッドランドと9号ヘッドランドの間でサンドリサイクルを年2万立方メートル実施する。
 南九十九里では、サンドリサイクルを、一宮町一宮、長生村一松、白子町中里、白子町剃金、大網白里市白里中央、九十九里町不動堂・真亀の各海岸で年7万立方メートル実施。また施設整備では、離岸堤7基を整備し、ヘッドランド(改良を含む)9基を整備する。
 サンドリサイクルは、一宮町一宮海岸が年2万立方メートル、長生村一松海岸が同2・5万立方メートル、白子町剃金海岸が0・25万立方メートル、同中里海岸が0・75万立方メートル、大網白里市の白里中央海岸が0・25万立方メートル、九十九里町の不動堂海岸が1・0万立方メートル、同真亀海岸が0・25万立方メートルを予定。
 ヘッドランドは、九十九里町2か所、大網白里市2か所、白子町3か所、長生村1か所の合計8か所を新設。また、長生村の1号突堤を改良する。離岸堤は、九十九里町で3か所、大網白里市で1か所、白子町で2か所、長生村で1か所を整備する計画。
 サンドリサイクルと施設整備を組み合わせて実施することで、同計画で目標とする砂浜幅約40mを目指す。また、施設整備により下手側の海岸で侵食が予想されるため、汀線の変化を観測していく。
 整備方針案では、砂浜幅40mの確保に向けて▽九十九里浜全体で柔軟に対応▽既存のヘッドランド群へのサンドリサイクル量の拡大▽汀線の後退が著しい、利用がある海岸から優先的に整備▽新たな施設整備はサンドリサイクルと施設整備を組み合わせて実施▽施設整備は離岸堤から着手▽施設整備は、汀線の変化を観測し、有効性を確認しながら進める――などとした。
 整備は、汀線の後退が著しく緊急対策をしている白子町の中里海岸と一松海岸から着手。施設整備は離岸堤から着手し、汀線の変化を観測しながらサンドリサイクルを実施する。
 同会議は、砂浜の後退が進行する九十九里地域全体の侵食対策を検討するため、昨年1月に設置。これまでに2回の会合を開き、前回の第2回会議で基本方針ついて合意。今回、整備方針案と侵食対策計画案を提示し、審議が行われた。

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