業界記事

葬儀の多様化にも対応

2005-04-20

 ■取組の内容
◇高齢化社会の深刻化に伴い、2030年には現在の2倍の190万人のが1年間になくなるという試算がある。従来の木製の棺では多量の木材の消費、火葬場から排出されるダイオキシンの発生、焼却しても残る金具等の問題が深刻化している。
 これに対し、紙製の棺は、素材、製造段階において化学物質を使用しない、燃焼時にも化学物質を放出しないなど、環境へのインパクトが全くなく、紙製であるがゆえに葬儀の多様化に対応した様々な個性ある棺を製造することができた。
 ■アイデア発案の契機
◇取引先の後継者の発案がきっかけ。具体的には、棺の基本素材となる牛乳パックの再生紙の何か良い利用法はないかとの疑問から、木材が無駄に利用されている商品はないかとの連想につながり、棺を思いついた。
 ■社長の役割と社内の実行体制
◇紙製の棺の製造販売は、二代目経営者の集まりを通じて事業展開している。メンバーは小規模企業経営者で、メンバーのチームとしての組織化により、それぞれ商品製造、開発、デザイン担当、営業担当、広告宣伝担当、などと異業種交流というネットワークを通じて事業を展開している。
 ■従業員教育、新規の人材確保等の方法
◇今後、外部協力者という形からメンバーの拡大を考えている。しかも、友人や取引先といったところから自然に加わる形で進めていきたい。
 ■事業化までに至る間で苦心したこと、及び成功の要因
◇苦労した点の一つはやはり資金の手当。二代目経営者の父親などの協力もあり、どうにか手当はできたが、材料の購入、営業のための出張、展示会への出席などのマーケティング費用など、思いのほか資金が必要だった。
 また、本業をそれぞれ抱えており、時間の都合がつきにくい点も苦労した。
 営業にあたっては、環境問題というポイントから販売を試みたが、冠婚葬祭は環境への配慮という認識が低く、営業にあたって苦労した。
 ■相談・助言、情報収集等の相手先
◇葬儀に関するコーディネイターやデザイナーなどの専門家とミーティングを重ねたり、ネットワークを広げたり、展示会などを開催している。葬儀業会は既に販路等が確立されているため、私たちの独自性を保持する観点から、積極的には販売活動はしていない。
 ■主たる顧客等
◇一般消費者への直売を目指している。葬儀のコーディネイターからの生前における葬儀方法の提案やお寺における展示会などの開催により、認知度を高め普及を図っている。葬儀社への卸売りも一方では行っている。
 ■差別化等のポイント
◇環境への負担が少ない棺(ダイオキシンが発生しない。金具等の焼却後の残り物がない)。新しい構造(木製の棺に比較して納棺が楽になり、小人数で行える)。外観の差別化(和紙を使用した棺で温かみがある)。販売価格(木製の棺に対してかなり低価格)。販売方法(既存の葬儀流通ルートは使用せず直売で販売)。
 ■投資額及び必要資金の調達法
◇棺の試作に約150万円、広告宣伝や営業旅費等に200万円程度などの投資が必要だった。その後の運転資金の手当も必要で、市の融資制度600万円、個人からの借入金150万円、中小企業総合事業団の新事業開拓助成金交付事業150万円を受け入れた。
 ■事業のスタートから現在までの売上及び利益の推移
◇年間売上高は150万円程度。月あたり2本ないし3本程度の売上。ただし、チームメンバーはそれぞれ製造における収入やデザイン料の収入を得ている。
 ■大きな成果と思われるもの
◇メンバー企業それぞれは小規模であり、商品開発の企画力や営業力は大手企業に見劣りはするが、メンバーがチームを組み、それぞれの得意分野に注力することにより、新たな事業を済みだすことは十分可能であり、それを実現したことが大きな成果といえる。
 新規所品の開発方法や「良い商品を作ったからといって売れるわけではない」という事実を認識しマーケティングの取り組み方法も理解できるようになった。
 ■今後の課題と解決方針
◇製造に関しては、チーム内でべてを完結することにこだわらず、外部への発注により、一層の効率的な製造を行うことが課題。
 ネットワーク作りや販売にあたっての仲間作りも重要で、これらのネットワークを広めていけるかが課題。
 ■公的助成・支援制度の活用状況
◇創業や開発にあたっては、まず資金が必要なため、創業や開発当初に助成金の交付を受けられればと考える。

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