業界記事

「郷州沼崎線」変更へ/オオタカの生息確認受け

2005-04-13

 県は、守谷市内で整備を進めている都市計画道路郷州沼崎線および山王下南守谷線の都市計画の変更を計画している。計画では、郷州沼崎線はオオタカの生息環境に影響が少ない線形とするため南側にづらした線形に変更し、山王下南守谷線は一部区間を廃止する。現在は都市計画変更案の縦覧を行っており、今月20日には変更案に係る公聴会を守谷市役所で開催する。
 変更を計画している郷州沼崎線は、取手市と谷和原村を結ぶ広域的なネットワークを形成する路線の一つで、国道294号を補完する道路として、昭和49年8月に都市計画決定された。
 現在までに、ひがし野地区、みずき野地区内が供用されており、今年8月のつくばエクスプレス開業に伴う交通量増加に対応するため、未整備区間の早期整備が急務となっている。
 また、山王下南守谷線は、郷州沼崎線と常総ふれあい道路とを結び、守谷市を南北に連絡する道路として、昭和49年8月に都市計画決定され、国道294号から常総ふれあい道路までの区間が供用されている。
 一方で、今回変更する地区は、施工中の守谷東特定土地区画整理事業の第2期事業として新市街地の整備が計画されていたが、近年の少子化に伴う人口減少や長引く景気の低迷など社会経済情勢の変化により計画は中止された。
 加えて、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で絶滅危惧種に指定されているオオタカの生息が確認され、自然保護を踏まえた道路整備の再検討が必要となった。
 そのため、オオタカの生息環境保護と併せた郷州沼崎線の整備のあり方を検討する「都市計画道路郷州沼崎線整備方策検討会」が平成16年1月に設置され、鳥類の専門家を交えた検討を実施。
 その結果、郷州沼崎線は、オオタカの生息環境に影響が少ない線形に変更することとし、工事は繁殖期を避けて行うことになった。山王下南守谷線は、オオタカの生息環境に影響を及ぼす懸念があるため一部の区間を廃止することを計画した。
 そのため、郷州沼崎線の線形を計画よりも南側に一部変更するとともに、山王下南守谷線の一部区間を廃止し、自然環境と調和した都市計画道路網の再編を進めることにした。
 現在は変更案の縦覧を行っているほか、今月20日に変更案に係る公聴会を開催。引き続き必要な都市計画変更の手続きを進めていく。
 変更案の概要は次のとおり。
【都市計画の名称、位置等】
◆3・4・16号郷州沼崎線
 <1>起点=守谷市みずき野六丁目<2>終点=守谷市松並字沼崎<3>主な経過地=守谷市本町字城内<4>延長=約3230m<5>構造形式=地表式<6>車線数=2車線(W16m)<7>地表式の区間における鉄道等との交差の構造=都市高速鉄道常磐新線と立体交差、幹線街路と平面交差5箇所。
◆3・4・11号山王下南守谷線
 <1>起点=守谷市本町字篭山<2>終点=守谷市松ケ丘三丁目<3>主な経過地=守谷市本町字宿裏<4>延長=約1290m<5>構造形式=地表式<6>車線数=2車線(W16m)<7>地表式の区間における鉄道等との交差の構造=関東鉄道常総線と立体交差、幹線街路と平面交差5箇所。
【都市計画を変更する区域】
◆3・4・16号郷州沼崎線
 <1>追加する部分=守谷市本町字天神前道下、字堂ノ浦、字奥山、字天神下及び字山王下の各一部。
 <2>削除する部分=守谷市本町字天神前道下、字堂ノ浦、字天神前、字天神下及び字山王下の各一部。
◆3・4・11号山王下南守谷線
 <1>削除する部分=守谷市本町字天神下、字向山、字城張、字篭山下及び字篭山の各一部。
 <2>変更する部分=守谷市本町字篭山の一部。
【変更案の閲覧場所・公聴会の問い合わせ】
◆県土木部都市計画課=電話029-301-4588。
◆守谷市役所都市計画課=電話0297-45-1111。

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