業界記事
芋川河道閉塞対策を推進/17か所で事業実施/今年度事業費49億に
2005-04-09
国交省北陸地方整備局湯沢砂防事務所(山口真司所長)は、今年度当初の予算概要を公表。同事務所の予算額は49億1820万6000円で対前年度当初比23・2%の増額となった。事業費の内訳は、直轄砂防事業費が35億5500万円、直轄火山砂防事業費が13億5684万6000円、砂防事業調査費が636万円。注目の新規事業としては、中越大震災の復旧で芋川河道閉塞対策として床固工や護岸工を推進するほか、下折立山腹工や向松川山腹工に着手する方針だ。
同事務所が今年度に計画する事業実施か所は全部で17か所、うち新規が3か所。注目の工事では、芋川災害関連緊急(東竹沢地区)工事(工期約9か月)を一般競争入札で第1四半期に、下折立山腹工工事(工期約8か月)を公募型指名競争入札で第1四半期に、向松川土砂崩落対策工事(工期約6か月)を工事希望型指名競争入札で第2四半期にそれぞれ入札執行する見通しだ。
主要事業の概要は次の通り。
[新規事業]
▽芋川河道閉塞対策(長岡市、魚沼市)=中越大震災により流域内のいたるところで大規模崩壊が起き、多くの河道閉塞が発生し、大量の不安定土砂が河道内に堆積している。これら不安定土砂の流出による被害防止を図るため、災害関連緊急事業に引き続き、芋川流域において直轄砂防事業を実施する。主に床固工や護岸工の整備を推進する予定
▽下折立山腹工(魚沼市)=旧湯之谷村下折立における土砂崩落災害について、斜面崩壊対策として山腹工を実施する
▽向松川山腹工(魚沼市)=旧守門村向松川で発生した土砂崩落災害について、斜面崩壊対策として山腹工を施工する
[その他主要事業]
▽魚野川床固工群(湯沢町)=重要交通網を保全するための砂防施設の整備を、湯沢町の「仮称・土樽自然公園計画」と連携を図りながら推進する
▽中津川床固工群(津南町)=地域との連携型事業として整備を進めている中津川床固工群のうち、石坂橋付近で狭められた流れを本来の安定した流れに戻すため第4号床固工を施工する
▽苗場砂防えん堤(長野県栄村)=災害弱者の保全として大規模な砂防えん堤の整備を促進する
▽三俣地区砂防対策(湯沢町)=清津川沿川の集落や国道17号等を土砂災害から保全するための砂防対策を実施するうえで、水理模型実験等の必要な調査を行う
▽光ファイバーケーブル整備=魚野川上流部のルート完成(湯沢町の事務所~土樽雨量観測所間の光ファイバー網の整備完了)のほか、佐梨川流域で引き続き整備を行う
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