業界記事
庁舎移転で実施設計へ/石綿管更新は約4km/碓氷上水道の17年度予算
2005-04-05
碓氷上水道企業団(中島博範企業長=安中市長)はこのほど、17年度の水道事業会計予算を明らかにした。それによると、収益的支出は対前年度比0・2%減の14億2012万8000円、一方の資本的支出は1・7%減の11億8846万4000円となった。主要事業は、坂本及び久保井戸浄水場の管理棟でそれぞれ耐震診断を行うほか、中木ダム発電装置の老朽化に伴う改修工事費6200万円、石綿管更新事業では工事費2億1350万円を計上し、約4000mの工事を促進させる。また、安中市安中にある同企業団庁舎の老朽化などから新庁舎の移転新築に向けた地質調査費350万円や実施設計費3000万円を確保、18年度の建設工事に向け準備を進めていく。(7面に主要事業)
今年度の業務予定量は、給水戸数2万6213戸、年間給水量988万立方m、1日平均給水量は2万7068立方mに設定した。
住宅団地の開発や北陸新幹線開通などによる水需要の増加に伴い平成9年度から27年度までをメドとして促進している第5次拡張事業は、15年度に第1期が完成したが、2期目の事業着手については、県が進める増田川ダム建設の関係から昨年度に引き続き予算計上されなかった。
石綿管更新事業は、昭和32年に埋設されている老朽管を布設替するもので、全体計画は約84km、平成11年度に事業着手し16年度末までに約33・5kmを実施している。今年度は安中市及び松井田町の危険度の高い主要幹線を優先的に約4000mを布設替する。新管はダクタイル鋳鉄管を主にφ100~300mm程度を採用、一部で塩ビ管のφ150mm以下も用いる予定。工事は、9月頃から順次発注していく考えで、2億1350万円を計上している。舗装本復旧工事については、昨年度に布設した松井田町松井田地内をメーンに発注するとしており、3540万円を確保している。
中木ダム(松井田町)では、老朽化している発電機を新設するとともに、機械を収める倉庫を新築する。規模はS造延べ約20㎡となる。
耐震診断は、坂本浄水場(松井田町坂本)及び久保井戸浄水場(安中市郷原)の管理棟を対象にそれぞれ実施する考えで、委託費500万円を計上した。久保井戸浄水場の管理棟は昭和54年度にRC造2階建て延べ床面積1098㎡で建設され、坂本浄水場は昭和55年度にRC造2階建て延べ床面積202・56㎡で建設。老朽度を調査して今後の対応を検討していく。
庁舎建設事業は、昭和40年代に建築された現庁舎の老朽化や狭隘化を踏まえ、安中市郷原の久保井戸浄水場北側隣接地へと移転新築する計画。用地は、同企業団が進める第5次拡張事業によって平成12年度に用地確保している。新庁舎の規模や設計の発注時期等は具体化していないが、今年度に建設地の地質調査を実施するとともに設計をまとめ、18年度の建設を視野に入れている。
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