業界記事

通常手法で解析困難/スマトラ沖巨大地震を報告

2005-03-23

 独立行政法人建築研究所(山内泰之理事長)はこのほど「建築研究所が目指す生活に密着した建築技術」と題する講演会を東京・有楽町朝日ホールで開催した。昨年相次いで発生した新潟県中越地震とスマトラ沖巨大地震の調査報告を始め、リスクマネジメント技術を活用した地震対策、建築材料からのホルムアルデヒド放散と抑制技術、ワークフロー分析による建築生産の効率性向上手法、などのテーマで同研究所の研究員が発表を行った。昨年12月26日に発生したスマトラ沖巨大地震の報告では「マグニチュード9クラスの地震が長さ1200kmにわたり、400秒以上破壊が継続しており、通常の手法では解析が困難」とし、「今後、津波と地震波解析から超長周期の波を多く励起した現象の解明をする必要がある」とした。
 昨年10月23日に発生した新潟県中越地震では、国土交通省国土技術政策総合研究所と建築研究所が連携して地震発生翌日から調査団を派遣し、建築物や宅地の危険度判定の協力と建築物を中心とした被害の概要・詳細調査を実施した。今回の講演会では、2月末までに実施した調査で得られた木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などの建築物や宅地地盤の被害の特徴や分析結果の報告を行った。
 「地震リスク・マネジメント技術を活用した地震対策の普及」では、宮城県仙台市の集合住宅を対象とした同技術の適用事例が紹介された。地震リスク・マネジメント手法では、建物所有者の総支出(ライフサイクル・コスト)を地震リスクととらえ、複数の設計案の中から、ライフサイクル・コストを最小にする最適案を建物所有者に提示できる。特に地震危険度の高い地域では、強度/靭性の向上、制振、免震などの地震対策に初期投資することで、ライフサイクル・コストが軽減されるとしている。
 「ワークフロー分析による建築生産の効率性向上手法」では、「従来、ワークフロー分析が適用しにくい分野とされてきた建築プロジェクトで、支援ITツールなど利用しやすい環境が整ってきたため、導入が可能になりつつある」としている。ワークフローとは「ビジネスプロセス全体あるいはその一部の自動化であり、これによってドキュメント・情報・タスクが手続き規則に従って担当者から担当者へ引き継がれる」ことと定義されている。
 「建築材料からのホルムアルデヒド放散とその抑制技術」では、平成15年7月にシックハウス問題に対応した改正建築基準法が施行され、ホルムアルデヒド発散建築材料が国土交通省告示で定められた。同研究所では平成14~16年度の研究課題として「建築部材に含まれる室内空気汚染物質の放散メカニズム」を実施し、ホルムアルデヒド発散建築材料の区分方法やホルムアルデヒド化学吸着剤の効果確認実験などを行った。今回はこの研究の概要報告。

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