業界記事
一般競争の対象範囲拡大を/第4回臨時会/ランク制廃止提言も/入札監視委員会
2004-10-28
「新潟市入札監視委員会」(委員長・沢田克己新潟大学法学部教授)の今年度第4回臨時会が25日に開催され、年内をメドとする入札契約制度改善策の提言に向け個別の入札方式について具体的な協議を開始した。主な提言方針(案)としては、一般競争入札の範囲を少なくとも1000万円以上の工事にまで拡大し、可能ならば130万円以上の全ての工事を対象とするべきとの提言や入札参加資格者のランク制を廃止し、工事毎に入札に参加する業者の評点の範囲を定める方式(長野県、横須賀市が導入)の検討価値があるとする提言などを盛り込む見通しとなった。
今回の委員会では、事務局が整理した「入札・契約制度検討資料」を基に主に入札の競争性を高める方策について協議。
主な提言の方向性は次の通り。
[一般競争入札]
◎現行=5000万円以上の全工事で実施
◎提言の方向=対象範囲を順次拡大し、少なくとも1000万円以上の工事に拡大。可能ならば130万円以上の工事全てが望ましい
[VE(技術提案型)入札]
◎現行=実施せず
◎提言の方向=試行に向けた検討を
[基本設計業者の公募コンペ方式]
◎現行=一部施設で実施中
◎提言の方向=現状の維持・拡大をするべき
[総合評価方式]
◎現行=実施せず
◎提言の方向=導入に向けて検討・試行し、合理性があれば本格実施を
[電子入札の導入]
◎現行=平成17年度から一般競争入札(5000万円以上)で導入
◎提言の方向=一般競争の対象範囲拡大と併せるほか、指名競争入札にも対象を拡大するべき
[ランク制]
◎現行=5工種で3~4ランク制。但し広域合併を見据え基準の見直しを検討
◎提言の方向=ランク制を廃止して、工事毎に入札に参加する業者の評点の範囲を定める方式の検討を提言※既に長野県と横須賀市が導入
今後、来月に臨時会を2回開催し、素案を纏める予定。改善策の提言は、早ければ12月上旬にも篠田昭市長に提言する予定となっている。
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