業界記事
設計3者が構想案提出/上田知事のタダ発言「可能性十分ある」
2004-10-26
上田知事が県庁舎建替えを4月9日に「16年度部課所長会議」の席上で発言して半年、3者の大手設計事務所が提案を提出していることを知事は明らかにした。いずれも現地建替え、「PFIを軸にした提案」のようだ。また、いずれも知事が口にする「タダにする方法もある」とのことで、今後も「タダで建替えをする」方針を強めたことが分かった。さらに、他にもまだ提案があると踏んでおり、「待っているところ」とも発言している。
4月9日の上田知事の「県庁舎タダ建替え」発言は同月13日付けに既報。部長、課長、所長といった県幹部の前での発言だけに、県幹部は一様に「あれは命令だろう」「必死に頭を使えということ」「正式には何も言われていないので」「ポロッとしゃべってみただけなのでは」などなどさまざまな捉え方があつたが、大きく分けて上記の4つの意見に分類されたことが記憶に新しい。
このたびの知事定例記者会見の席上で、「県庁舎建替えその後」を聞かれ、提案が3者からもたらされ、提案内容を見ると可能性が「充分に有る」と感じ取ったことを明らかにしている。
提案については、知事の個人的な関係であったり、管財課などの所管課に持ち込まれたようす。
その上で、提案してきたのは設計会社で、内容とは「PFIを軸としたアイディア」だった。従来の公共事業の手法よりも大幅なコスト削減が見込まれる。また、「県負担をゼロにする案もある」もしくは「一定金額を県が負担する方法もある」としている。
しかし、知事は慌てて今テーブルに乗ることは考えておらず、むしろ新しい提案がもっと出てくることを期待しており、「できるだけタダで新しい提案をいただこうと思っている」と発言していることから、ますますタダで造れる可能性の高さを確信しているようで、場合によっては出てくるまで待つような構えを示しているようだ。
また、県土の均衡ある発展から移転の可能性を聞かれ、県庁建設の時の歴史を考え、周辺の方々が極めて安価な価格で土地の提供をされたことなどをもあるとし、歴史を再度調査し、軽軽しく移転の話しは「非常にしにくい」とも。
県庁舎は、本館2万2835㎡、第2庁舎3万3513㎡、第3庁舎6358㎡、議事堂1万8064㎡など総延べ床面積5万9406㎡。
一覧へ戻る