業界記事

変化先取りで差別化/リスク管理の確立重視/中期ビジョンまとまる

2004-10-21

 日本建設業団体連合会(平島治会長)は「日建連中期ビジョン・再生から発展へ」を策定した。同ビジョンは「第1部・変化の予測」で「会員企業が生き残って成功を目指すための必要条件は、変化を先取りすることである」とし、建設産業に関し今後5~7年の間に生じると予測される外的変化を取り上げている。建設企業経営の「変化の予測」として▽企業の総合力・技術力による差別化の加速▽維持補修・リニューアル需要への対応▽PFI事業の増加(異業種との協業化の増加)▽公共工事発注方式の変化▽海外企業買収の増加▽国際会計基準への移行▽コーポレートガバナンス(企業統治)の変革、などをあげている。また、近年の企業活動では利潤追求のみでなく、CSR(企業の社会的責任)を重視する動きが強まっているため、企業情報及び財務情報の開示など企業経営の透明度の向上が求められるとしている。さらに、企業を取り巻く環境が急速に変化していることに伴いリスクも多様化しており、企業が存続していくためには徹底したリスクマネジメントの確立を重視している。平島会長も20日の理事会後の会見で中期ビジョンについて触れ「ビジョンづくりに関わった方の努力で立派なものができた。会員企業の今後の経営戦略の構築に役立つと思う」と述べた。
 中期ビジョンの概要は次のとおり。
 <建設市場の変化予測>
 [公共投資]
 ▽国・地方財政の悪化で公共事業が減少傾向▽郵政民営化で社会資本整備財源が縮小▽三位一体改革で地方の公共事業が削減▽地方への税源委譲で地方の特色ある社会資本整備が増加▽予算繰越制度の導入などで大規模ロットの発注が増加▽テロ・大規模地震などへの不安で防災・軍事関連施設などへの発注が増加▽少子化で学校教育施設などの発注が減少▽老人保健施設などの発注が増加▽二大政党制で政権交代が行われると、社会資本整備の継続性が失われる可能性
 [民間設備投資]
 ▽経済の成熟化でストックが増加し、新規設備投資が減少▽地域経済の段階的発展で、インフラ整備の需要が増大▽企業が海外進出する一方、国内産業は高付加価値化に伴い、研究開発施設など高度な技術力を要する建設需要が増加▽コスト・技術力などの総合的な評価が重視され、コンペ・競争案件が増加▽コンペ・競争案件が増加する結果、特命発注が減少▽医療福祉関連施設や医薬品関連施設の建設需要が増加▽エネルギー供給構造が分散型エネルギーへと変化し、新規大型プラント建設が減少▽企業の環境問題への取り組み強化により、環境分野への建設需要が増加▽不動産証券化など不動産ビジネスに個人金融資産が流入し、民間建設市場が活性化▽構造改革特区などの試みが拡大・推進されることで、新たな建設需要が増加
 [住宅投資]
 ▽人口減に伴い世帯数が減少し、住宅投資が減少▽都心部の住宅投資が増加▽金利の上昇により住宅ローンの借り入れが困難になり、住宅投資が減少▽住宅需要は量から質へ変化▽マンションの老朽化により建替え需要が増大▽消費税率引き上げによる駆け込み需要の発生
 [海外市場]
 ▽市場のボーダーレス化に伴い、競争が激化▽中国経済の発展により同国の公共・民間の建設需要が拡大▽アジア地域経済の段階的発展により、インフラ整備の需要が拡大▽欧米経済の成熟化により建設投資が頭打ちとなる一方、ハードからソフトへの転換が進み、CM、PFIなどの発注方式が拡大▽テロ・災害・疫病など海外事業のリスク要因が増大することで、企業の慎重なリスク評価が必要。

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