業界記事
梅戸橋架け替えへ/水戸駅平須線/滞留長76mに延ばす
2004-10-16
茨城県土木部公園街路課は、水戸駅の南西部を千波湖に沿って東西に走る水戸駅平須線街路事業(水戸市宮町~常磐町)で、南町千波大橋線(梅香トンネル)との交差点(備前町交差点)の見直しと、常磐線を跨ぐ「梅戸橋」の架け換えを計画している。この区間は、梅香トンネルの開通や水戸駅南口再開発によって交通量が増加するととともに、南町千波大橋線との交差点の滞留長(L30m)などで渋滞が発生。そのため、滞留長を約76mに延ばす交差点の変更を予定する。梅戸橋は老朽化が進んでいるため、架け換え方法についてJR側と協議を重ね、従来のアンダー方式を橋梁方式(L約59m)に変更し現橋の南側に新橋を建設することを検討中だ。今後も関係機関との協議を詰め、これら未整備区間680mの早期着工へ向けて、来年度の都市計画変更を目指す。
水戸駅平須線は、偕楽園下交差点の渋滞の緩和や、老朽化している梅戸橋の架け換えなどを目的に、街路改良や交差点改良を計画。事業化区間の全体延長は1510m、幅員は12~19m/6~13mの2~4車線。
平成2年度に事業化し、5年度の緑化フェアに合わせて梅戸橋手前からレイクサイドボール前まで830m区間の整備を完了。これによって、偕楽園下交差点での渋滞は緩和された。
12年4月には、水戸駅南口再開発の進展に伴い、都市計画道路梅戸橋桜川線交差点から南町千波大橋線交差点まで350mの幅員を2車線から4車線に増やす都市計画の変更を行った。
その後、14年3月に梅香トンネルが開通し、南町千波大橋線の交通量が増加。特にトンネルを出てから右折して水戸駅平須線へ走る交通量が増えており、この2路線を結ぶ滞留長(30m)を拡大する交差点改良を構想。現在のところ、約76mに延ばすことを計画している。
一方、梅戸橋は昭和16年の架設で老朽化が進んでいる。また、歩道がないなど円滑な交通に支障があるため架け換えを計画し、JRと協議を重ねている。
施工方法については、12年度の都市計画変更時に予定したアンダー方式(ボックスカルバート、L133m)では、施工上の制約や線路下土被りが十分に確保できないなどの課題が出てきた。課題を踏まえると、アンダー方式では工事費約64億円、工期に約7年間が必要と見込まれるため、橋梁案(工事費約25億円、工期約4年間)を再検討することにした。橋梁案では、現橋の南側に新橋を建設する計画になっている。
今後は、関係機関との協議を継続し、交差点および橋梁の都市計画の変更を目指す。都市計画の変更は来年度を目指している。引き続き、計画変更手続きを行い、早期の着工を目指す。現在のところ、完成予定は23年度。事業に関連する用地はすべて取得している。
なお、水戸駅平須線の事業費ベースの15年度までの進ちょくは、全体計画116億円のうち64億円(進ちょく率56%)。そのうち工事費は、全体計画71億円のうち28億円(40%)となっている。
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