業界記事
今年度の95%が目標/17年度予算編成方針
2004-10-15
前橋市の高木政夫市長=写真=は、17年度の予算編成方針を各部局へ通達した。
まず、前触れにおいて国の予算動向を示し、義務的経費抑制や公共投資関係費の前年度97%以内の抑制等を掲げ、一般歳出は実質的に前年度以下に抑制するとの見通しを記している。
また、市の財政状況について、16年度の市税収入はピーク時の9年度に比べて約67億円も減少するとし、17年度も法人市民税の伸びは期待できるものの、地価下落による固定資産税は減少、個人市民税も微減すると推測し、市税全体として前年度並程度と予測。しかし、その一方で少子高齢化社会の進展により扶助費、国民健康保険、老人保健、介護保険の特別会計繰出金の増加が見込まれるなど、義務的経費は増加の一途にあるとしている。
これらの状況を踏まえ、17年度予算の基本的な考え方を示している。
17年度予算は、12月5日に編入合併する大胡町、宮城村、粕川村の4町村予算が合体する初めての編成となり、新市建設計画が具体的に事業化する年度となる。
このため、新たなまちづくりを進めるために同計画に位置づけられた事業を17年度予算に盛り込むとし、予算要求にあたっては支所との連絡を密にし、支所からの予算要求に遣漏が無いようにと求めている。
そして、重要施策として<1>中心市街地の再生(8番街等の市有地の有効活用など)<2>少子高齢社会への対応策をはじめとする福祉の充実(入所待機者ゼロを目指した施設整備支援など)<3>環境宣言都市としての環境政策(環境公園機能の整備など)<4>市民の力を結集したまちづくり(NPO等の活動センターの設置など)<5>地域経済の活性化、産業の振興(地域経済への波及効果を考慮した生活密着型公共事業の推進など)<6>安全、安心の暮らしづくり(防災対策、災害に強いまちづくりの推進など)<7>教育の充実、教育環境の整備、文化・スポーツの振興(計画的な小中学校の耐震補強工事、大規模改修など)--7項目を掲げた。
そして、予算要求における視点と基準について、新規、継続を問わず事業の目的、効果を確認し、市民の目線で評価し直すよう指示。
各課の歳出要求額は、現前橋市と3町村の前年度当初予算額を加えた総額の95%を目標とするよう通知している。
各課から出された予算要求に対する市長査定は、市長と各担当部課長との対面方式とし、意見や要望を聞きながら進めるとしており、職員一人ひとりの創意工夫を期待する、と結んでいる。
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