業界記事

浅間山噴火に威力発揮/ノウハウ活かし改善も

2004-10-02

 ◇監視カメラ光ファイバー網24時間体制、リアルタイム映像で確認
本県と長野県に跨る浅間山が9月1日に噴火した。中規模の噴火で、幸いにも人的被害はこれまでに報告されていないが、農作物には大きなダメージを与え、噴火の爆発音は前橋市内でも聞かれた。その後も小中規模の噴火を繰り返しており、依然余談は許されない状態だ。活動を続ける浅間山を24時間体制で監視する国土交通省利根川水系砂防事務所に、監視体制と現場の状態を聞いた。
 現在、利根川水系砂防事務所では、同事務所で設置している浅間山東側と西側の2台の監視カメラからの映像のほか、長野県側の黒斑山カメラ、気象庁の追分カメラ、国土交通省品木ダム水質管理所のカメラ、国道18号軽井沢バイパス鳥井原カメラなどの映像も全て集中させ、24時間体制で浅間山の監視を行っている。事務所内の防災対策室に設置されたモニターには、リアルタイムで浅間山の状況が映し出されているほか、事務所内の各課に1台ずつモニターが設置され、常に誰かが監視できる体制をとっている。
 1日の噴火の際は、夜間であるうえ天気も悪く、鮮明な映像が確認出来ず、得られた情報は音と灰が降っているというものだけだった。急きょ、国土交通省高崎河川国道事務所から衛星通信車両が出動し、噴火の1時間後には現地に到着、午前3時頃からは映像が確認された。その後の監視には大いに力を発揮した映像システムだが、監視用カメラ自体が被災しないようにという配慮から、カメラの設置場所は火口から8km離れた安全圏、このため余計に観測しづらいというジレンマもあったようだ。
 同事務所では、これまで最も確実な情報は「映像」という考えから、監視カメラの設置と光ケーブル網の整備を進めてきたが、今回のケースでは100%の力を発揮する事が出来なかった。同事務所では、「火山の噴火は、歴史的な出来事。職員にとっても初めての経験で、映像情報が取れるようになってからも初めての事。今回のノウハウを活かして、将来に向けて改善を進めたい。音などの情報も含めて、どういう情報が必要かを考えていきたい」としている。
 浅間山は、14年から活動が活性化し、昨年2月から4月にかけて、小規模な噴火が続いた。過去の大噴火は、1108年と1783年で多くの被害が発生した。最近では、1947年に噴火し、噴石で11人の登山客が死亡した。
◇吾妻川流域の火山監視システム
国土交通省利根川水系砂防事務所の火山監視システムは、砂防ダムや導流堤などの「ハード対策」とワイヤーセンサーや監視カメラなどの「ソフト対策」からなり、ハード対策は、降雨により発生する土石流対策とともに、噴火時の火山泥流・土石流等にも対処するため、渓流筋に砂防ダム・導流堤・遊砂地などを設置するもの。
 一方、ソフト対策としては、火山泥流の発生などをいち早く検知するため、雨量計・積雪計・水位計・ワイヤーセンサーなど、各種センサーのほか、監視カメラを設置し、映像による情報収集を行っている。
 監視カメラは、浅間山の東側と西側に2台設置されており、24時間監視を続けている。また、監視カメラで捉えた映像は、光ケーブルにより同事務所長野原出張所へ送られる。同出張所から事務所までの光ケーブルは現在のところ未整備のため、マイクロウェーブによる無線回線で送られる。

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