業界記事

建設産業構造改善プログラム2004/不良業者排除など重点推進(その1)

2004-06-21

 国土交通省は、「建設産業構造改善推進プログラム」をまとめた。「公正・透明で競争性の高い市場を目指して」という副題を付けたプログラムは、厳しい経営環境に直面している建設産業の構造改善を推進するため、重点的に取り組むべき具体的な事業を示している。04年度から3か年間が対象期間。
 プログラムのテーマは5つで<1>不良・不適格業者の排除の徹底<2>入札契約の適正化の徹底<3>建設生産システムにおける合理化の推進<4>生産性の向上及び経営革新の推進<5>優秀な人材の確保・育成と安全対策の推進。それぞれのテーマについて、現状と課題、具体的な推進事業をまとめた。
 不良・不適格業者の排除では、発注者支援データベースシステムの導入促進や施工体制台帳の充実を挙げ、建設業法の順守の徹底、ダンピング受注の排除促進をうたっている。
 入札契約適正化では、工事成績データベースの整備、総合評価方式・VE方針の推進を図り、技術力による競争性を高めると強調。
 生産システムの合理化では、専門工事業界の取り組みを支援するとともに、元請・下請関係の適正化を徹底する。
 経営革新では、IT活用の推進、企業間連携、新分野進出の支援を促進。
 人材確保・安全対策では、基幹技能者の評価・活用を支援して優秀な人材を確保するとともに、企業による組織的・体系的な人材育成システムの確立を図る、としている。
 今般、国土交通省では、厳しい経営環境に直面している建設産業において構造改善を推進するため、平成16年度からの3年間に、各企業、建設業者団体及び行政がそれぞれの立場において重点的に取り組むべき具体的な推進事業などを示した「建設産業構造改善推進プログラム2004」を取りまとめました。
 1.建設産業の現状
 我が国の基幹産業である建設産業は、現在、建設投資の低迷、建設業者数と建設投資のバランスの崩壊など、市場の大きな構造変化の中で、過剰供給構造となっており、厳しい経営環境に直面しています。このため、経営基盤の強化に向けた経営革新の取組みの促進、建設業の健全な発達を阻害する不良・不適格業者の排除、元請下請関係の適正化など、建設産業全体の構造改善を推進することが急務となっています。
2.構造改善に係るこれまでの取組み
 建設産業における構造改善については、昭和63年5月の中央建設業審議会第三次答申「今後の建設産業政策の在り方について」において、構造改善の基本的方向や実施体制のあり方等が体系的な形で打ち出されたことを受け、国土交通省ではこれまで、「構造改善推進プログラム」、「第二次構造改善推進プログラム」、「構造改善戦略プログラム」、「建設産業構造改善推進3か年計画」を策定し、官民一体となって構造改善に重点的に取り組んできたところです。
3.本プログラムの概要
 本プログラムでは、<1>不良・不適格業者の排除の徹底、<2>入札契約の適正化の徹底、<3>建設生産システムにおける合理化の推進、<4>生産性の向上及び経営革新の推進、<5>優秀な人材の確保・育成と安全対策等の推進の各テーマについて、現状と課題、目標、具体的な推進事業を取りまとめてあります。
建設産業構造改善推進プログラム2004
-公正・透明で競争性の高い市場を目指して-
 1 基本的考え方
1.建設産業の現状
 建設産業は、国民総生産の約10%に相当する約52兆円の建設投資を担うとともに、全産業就業人口の約1割に相当する約604万人を擁する基幹産業である。しかしながら、現在、建設産業は、建設投資の低迷、建設業者数と建設投資のバランスの崩壊など、市場の大きな構造変化の中で、過剰供給構造となっており、受注の減少、利益率の低下などにより、厳しい経営環境に直面している。
 こうした中、大手ゼネコン等については過剰債務を抱えた企業の淘汰が進む一方で、合併や持株会社化による経営統合等、各企業の生き残りをかけた様々な形態の再編の動きが進行している。他方、地域の中小・中堅建設業者は、地域の社会資本の担い手であるのみならず、地域の基幹産業として多くの就業機会を提供するなど、地域の経済、社会の発展に欠かすことのできない役割を担っているが、公共投資が減少する中で、比較的公共事業への依存度が高い地域の中小・中堅建設業者の経営環境は厳しさを増しており、再編・淘汰が避けられない状況にある。
 また、厳しい経営環境を背景に、ペーパーカンパニー等の不良・不適格業者の介在により、一括下請負、経営事項審査における虚偽申請、技術者の専任制違反などの不正行為が多数発生しているが、不良・不適格業者を放置することは、適正な競争を妨げ、公共工事の品質確保、適正な費用による施工等の支障になるだけでなく、技術力・経営力を向上させようとする優良な建設業者の意欲を削ぐものであり、建設業の発達を阻害することとなる。特に最近は、適正な施工が見込めないような著しく低価格な受注、いわゆるダンピング受注が横行しており、公共工事の品質の確保に支障を及ぼしかねないだけでなく、下請業者へのしわ寄せ、労働条件の悪化、安全対策の不徹底等へつながる懸念がある。
 一方、元請下請間における取引については、最近の厳しい建設産業の経営環境の中でいわゆる「指値」による発注が増加傾向にあるなど、依然として改善が遅れている状況が見受けられるため、元請下請関係の適正化の徹底が従来にも増して強く求められている。
 このため、経営基盤の強化に向けた経営革新の取組みの促進、建設業の健全な発達を阻害する不良・不適格業者の排除、元請下請関係の適正化など、建設産業全体の構造改善を促進させることが急務となっている。
 2.構造改善に係るこれまでの取組み
 建設産業における構造改善については、昭和63年5月の中央建設業審議会第三次答申「今後の建設産業政策の在り方について」において、構造改善の基本的方向や実施体制のあり方等が体系的な形で打ち出されたことを受け、国土交通省ではこれまで、「構造改善推進プログラム」(平成元年度~平成3年度)、「第二次構造改善推進プログラム」(平成4年度~平成6年度)、「構造改善戦略プログラム」(平成7年度~平成11年度)、「建設産業構造改善推進3か年計画」(平成12年度~平成14年度)を策定し、これらに基づき、<1>不良・不適格業者の排除、<2>建設生産システムにおける合理化の推進、<3>生産性の向上、<4>労働条件の改善と人材の確保・育成等について、官民一体となって構造改善に重点的に取り組んできたところである。
 これらの取組みの結果、厳しい経済状況の下、企業の経営環境は悪化しているものの、書面による適正な契約の締結や手形期間の短縮などの元請下請関係の適正化や、労働時間の短縮や労働災害死傷者数の減少に見られるような労働条件の改善など、建設産業における構造改善が着実に進められてきたところである。
 3.本プログラムの位置付け
 現在、日本経済を取り巻く状況は大きく変化しており、建設産業も技術と経営に優れた生産性の高い産業に生まれ変わる必要性に迫られている。近い将来、建設投資が大きく回復することは期待できない状況にあることから、市場を通じた淘汰を促進し過剰供給構造の是正を図りつつ、一方で、経営基盤を強化し、経営の効率化を図ろうとする企業の努力を促すことにより、足腰の強い建設業の育成を図り、建設業全体の再生を進めていくことが重大な課題となっている。
 本プログラムは、このような厳しい状況におかれている建設産業において、これまでに行われてきた構造改善に係る取組みを継承することを基本としつつ、建設産業のおかれている現状に応じて見直しを行ったものであり、平成16●●年度からの3年間において、各企業、建設業者団体、(財)建設業振興基金及び行政がそれぞれの立場において重点的に取り組むべき以下のテーマについて、各テーマにおける現状と課題、目標、具体的な推進事業を取りまとめたものである。
 <1>不良・不適格業者の排除の徹底
 <2>入札契約の適正化の徹底
 <3>建設生産システムにおける合理化の推進
 <4>生産性の向上及び経営革新の推進
 <5>優秀な人材の確保・育成と安全対策等の推進
 2 重点課題と事業の概要

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