業界記事

治山ダムで小水力発電/利平茶屋森林公園

2004-06-05

 黒保根村下田沢の村営利平茶屋レクリエーションの森で5月28日、国有林野内にある治山ダムを利用した全国初の小水力発電所がこのほど運転を開始し、報道関係者らを対象にした現地説明会が開かれた。県や黒保根村、林野庁、東京電力(株)、日本自然エネルギー(株)の関係者47人が視察に訪れ、発電の仕組みや事業の経緯などを聞きながら、環境に配慮した自然エネルギーへの関心を深めた。
 同事業は、林野庁や東京電力(株)、日本自然エネルギー(株)の共同研究により、自然エネルギー発電の推進を目的にモデルケースとして計画されたもの。同村が事業主体となり、林野庁の補助事業「むらづくり維新森林・山村・都市共生事業」と群馬県の「森林の自然エネルギー活用推進事業」を受けて、村内の森林公園キャンプ場に発電施設を建設した。
 田米開関東森林管理局計画部長が開会のあいさつをした後、参加者に配布した資料に基づいて桑原黒保根村企画課長、石黒自然エネルギー部長、河合関東森林管理局治山課長が発電所の概要を説明した。
 発電は、鳥居川上流に既設の治山ダムと発電所の高低差(70m)を利用。発電用の水はダムで取水され、483mの水圧管を通り、約0・7mpaの水圧で発電所の水車を回転させる。発電機にある4つのノズルで圧力を調節し、季節によって変わる水量にも対応する。
 年間の発電電力量は約11万kwhで、これは一般家庭およそ30軒分の年間消費電力に相当する。ランニングコスト(国有林の貸付料金・発電設備の管理委託費など)を年間36万円と試算し、キャンプ場で消費する電力を除いた余剰電力を東京電力に売電しており、得られる収益は推定で年間80万円になると予想している。
 今回の水力発電で得られたエネルギーを二酸化炭素(CO2)削減量に換算すると、年間3万6572kgのCO2削減になるという=※。これは26ha(東京ドームの5・5倍)の森林が1年間で吸収するCO2とほぼ同等で、地球温暖化の防止効果が期待される。
◇ ◇ ◇
平成8年3月、県内で初めて『水源村』を宣言した黒保根村。住民意識の象徴として、水源を守ることや自然との共存を目指した村づくりに取り組んでいる。水車をキャンプ場(林間広場)へ設置したことで、同村では「小中学校の林間学校、遠足等の各種行事を誘致して、環境教育教材のひとつにしたい」としている。
 ※環境省「地球温暖化対策推進に関する法律」施行令で規定された排出係数を用いた値

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