業界記事

公共下水道の促進/都市計画区域マスタープラン案/大洋村の開発・保全方針

2004-04-15

 県は、大洋都市計画の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(区域マスタープラン)案をまとめた。案では、都市づくりの基本理念として「鹿島灘や北浦などの豊かな水辺環境を生かしてレクリエーション拠点の整備を図るとともに、広域交通体系の整備や流通・販売システムの整備等を進め農業を中心に産業の振興を図り、うるおいと活力のある田園都市を目指す」。また、主要な都市施設の配置方針として<1>(仮)大洋村公共下水道の具体化と整備の促進<2>市街地の雨水排除のためのポンプ場や雨水管渠の整備-を挙げている。
 大洋都市計画区域マスタープラン案の概要は次のとおり。
●都市計画の目標
【都市計画区域の名称及び範囲】
◆名称…大洋都市計画区域
◆範囲…大洋村の全域
【都市づくりの基本理念】
 今後、本区域を含む鹿行地域は、東関東自動車道水戸線や鹿島港の整備、百里飛行場の民間共用化など広域交通体系の整備の進展により、産業拠点としての機能が高まり、本県だけでなく首都圏においても、中核となる都市圏としての発展が期待されている。
 本区域を含む鹿島灘地域は、長大な海岸線や北浦などの自然資源を生かしてリゾート地域の形成を図ることが求められている。
 このような状況を踏まえ、本区域は、次のとおり都市づくりを進める。
◆鹿島灘や北浦などの豊かな水辺環境を生かして、レクリエーション拠点の整備を図るとともに、広域交通体系の整備や流通・販売システムの整備等を進めて基幹産業の農業を中心に産業の振興を図り、うるおいと活力のある田園都市を目指す。
【地域ごとの市街地像】
 <1>大洋市街地地域…鹿島臨海鉄道大洗鹿島線大洋駅の周辺から大洋村役場の周辺は、国道354号を中心として店舗や住宅などが集積していることから、道路・公園等の都市施設の整備を進め、周辺の自然環境と調和した商業や居住環境の向上を図る。
 大蔵工業団地地区は、計画的な市街地整備によって都市基盤施設が一体的に整備されており、今後も良好な生産環境の維持向上を図る。
 <2>既存集落地域…地域の実情に応じて生活基盤整備を進め、居住環境の向上や活力の維持を図る。
●区域区分の決定の有無
 本都市計画に区域区分を定めない。
 本区域は、これまで、区域区分を定めず、農林漁業との健全な調和を図りながら都市づくりを進めてきた。
 本区域は、近年、鹿嶋市など周辺都市からの市街化圧力の影響等により人口が増加してきたが、現在、その増加傾向は鈍化しており、今後、急激に人口及び産業が拡大する可能性は低いものと考えられる。
 本区域における農地や緑地などの自然的環境は、農業振興地域の整備に関する法律や森林法など他の法令によって、おおむね保全が図られており、無秩序に市街化が進行する恐れは少ないものと考えられることから、区域区分を定める必要性はない。
●主要な都市計画の決定の方針
【土地利用に関する主要な都市計画の決定の方針】
◆主要用途の配置の方針
 <1>商業・業務地…大洋市街地地域の国道354号沿道に商業・業務地を配置し、生活利便施設等の集積を図るとともに、用途地域の指定を検討する。
 <2>工業地…計画的な整備を図る工業地として、大蔵工業団地を配置する。同工業地においては、周辺の居住環境や自然環境に配慮しつつ、生産環境の維持・向上を図るため、用途地域の指定を検討する。
 <3>住宅地…大洋市街地地域の国道354号沿道においては、良好な居住環境の維持を図るため、用途地域の指定を検討するとともに、道路・公園・下水道等の都市施設の整備を図るなど、住宅地としての良好な環境の形成に努める。
【都市施設の整備に関する主要な都市計画の決定の方針】
◆交通施設
 <1>交通体系の整備の方針…本区域の主な交通施設は、鹿島臨海鉄道大洗・鹿島線の鉄道と、国道51号や354号などの広域幹線道路である。
 本区域においては、人口や産業等の集積に伴い、交通量が年々と増加している状況にあって、本区域内外の都市拠点間を連絡する幹線道路の整備の遅れが懸念されているところである。
 今後、隣接する東関東自動車道水戸線の整備効果などによる都市化の進展に伴い、本区域の交通量は益々増加することが予想されることから、これらの交通量を円滑に処理し、日常生活や産業活動の利便性、安全性を高めることが必要である。
 そのため、本区域においては、国道51号を中心に、都市間を結ぶ幹線道路や市街地の骨格を形成する道路網の整備・充実を図り、広域交通ネットワークの構築を図る。
 また、道路交通の混雑を緩和し都市環境の改善を図るため、鹿島臨海鉄道大洗・鹿島線や市街地間を連絡するバスなどの公共交通機関の積極的な利用を促すなど、交通需要マネジメント(TDM)を促進する。
 <2>主要な施設の配置の方針
 ・主要幹線街路…本区域内外の都市拠点間を連絡する主要幹線街路として、国道51号、354号、県道茨城鹿島線等を配置する。
 ・都市幹線街路…主要幹線街路を補完し、本区域内の市街地間を連絡する都市幹線街路として、県道大洋鹿島線等を配置する。
 ・その他…交通の結節点となる鉄道駅において、交通処理の円滑化を図るため、駅前広場の整備を促進するとともに、駅舎や駅周辺における交通施設等のバリアフリー化を図る。また、駅周辺や中心市街地において、自動車交通の増加に伴う駐車場需要に対応するため、駐車場の整備を図る。
◆下水道及び河川
 <1>下水道…市街化の動向や道路などの都市施設整備と十分に整合を図りながら効率的な施設整備を行い、本区域における生活環境の向上と公共用水域の水質の保全を図る。
 汚水に係る下水道施設の整備については、人口や産業が集積している地区や計画的な開発による市街地整備が予定されている地区から重点的に進める。
 さらに、市街地の雨水の排除については、放流河川の整備と十分に整合を図り排水施設の整備を進める。
 <2>河川…洪水による浸水被害から地域の安全を確保するため、河川改修など適切な治水対策を進める。また、河川流域において、親水性などを生かした憩いや交流の場の整備を進めるとともに、水質の浄化や水辺環境の保全など、環境にも配慮した総合的な河川整備を進める。
 <3>主要な施設の配置の方針
 ・下水道…本区域の汚水処理については、(仮)大洋村公共下水道の具体化と整備の促進を図る。さらに、市街地の雨水排除については、河川や農業関連の計画と調整を図り、ポンプ場や雨水管渠の整備を進める。
 ・河川…本区域の東端は太平洋に、西端は北浦に面し、市街地の雨水は中小規模の河川に排水されている。これらの河川は、洪水による浸水被害から地域の安全を確保するため、河川改修など適切な治水対策を進める。
◆その他の都市施設
 <1>汚物処理場…1箇所(大洋村し尿処理センター)を配置する。
【自然的環境の整備又は保全に関する都市計画の決定の方針】
◆自然的環境の特徴と現状、整備又は保全の必要性
 本区域は、東側は太平洋に、西側は北浦に面し、北浦湖岸に低地が広がっているほかは、おおむね平坦な台地となっている。
 主な緑地は、北浦湖岸などの水辺の緑地、台地上にまとまった平地林、鹿島灘沿岸に連なる保安林等であり、特に、緑地環境保全地域に指定されている八幡地区、二重作地区など貴重な緑地が存在する。
 また、くぬぎの森スポーツ公園などが整備され、住民の憩いの場として利用されている。
 これらの自然環境は、都市において、環境への負荷の軽減やレクリエーションの場の確保、また、災害に対する防災性の向上や良好な自然景観の構成といった観点から、重要な役割を果たしている。
 このため、本区域の都市づくりにおいては、森林法など他の法令との連携を図りながら、都市計画法による地域地区の指定など計画的な土地利用を進めることにより緑地を保全し、公園等を適正に配置し整備することによって、豊かな水と緑に包まれた潤いのある都市の形成を図る。
◆主要な緑地の配置の方針
 <1>環境保全系統…北浦湖岸などの水辺の緑地、台地上にまとまった平地林、鹿島灘沿岸に連なる保安林等については、本区域における自然環境の骨格を形成しており、野生動植物の生息・生育地として、また、CO2の吸収や大気の浄化等の環境への負荷の軽減などといった観点から重要なものであることから、積極的な保全を図る。
 <2>レクリエーション系統…住民の日常のレクリエーション需要に対応するため、街区公園などの住区基幹公園や農村公園などの整備を促進するとともに、人々の生活に密着した社寺境内地の保全を図る。
 また、週末のレクリエーション需要に対応するため、スポーツ・レクリエーション機能を持った総合公園などの都市基幹公園の整備を進める。
 <3>防災系統…地震や火災などによる都市災害に対応するため、災害時に住民の避難地となり、また、延焼遅延効果がある緑地や農地の保全を図る。
 斜面崩壊などの自然災害に対応するため、台地と低地の間に連なる斜面林の保全を図る。
 <4>景観構成系統…本区域に残された良好で自然的な景観を維持するため、台地と低地の間に連なる斜面林や、北浦等の湖沼、海洋と一体的な景観を構成する緑について保全を図る。また、潤いのある都市景観を創出するため、幹線道路等の緑化に努める。さらに、本区域内に点在する集落地の屋敷林や社寺林など昔ながらの安らぎをもたらす景観の保全に努める。
◆実現のための具体の都市計画制度の方針
 <1>公園緑地等の整備目標及び配置方針
 ・総合公園…総合運動場の拡張による整備を検討する。
 ・その他の公園緑地等…街区公園などの住区基幹公園、風致公園や親水公園などの特殊公園、都市緑地などを適切に配置し、その整備を図る
 <2>緑地保全地区等の指定目標及び指定方針
 ・風致地区…台地上の平地林や台地をふちどる斜面林や、北浦等の水辺の緑地などにおいて、良好な自然的景観を形成している地区は、都市の風致を維持するため、風致地区制度の活用を検討する。
 ・緑地保全地区…市街地やその周辺に残された身近な樹林のうち、市街地の無秩序な拡大を防ぐものや、社寺等と一体となって歴史的・文化的価値を有するものは、緑地保全地区制度の活用を検討する。

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