業界記事

照射試験後、JMTRを本格改造/将来検討委が答申

2004-04-08

 日本原子力研究所(岡崎俊雄理事長)は7日、大洗研究所の材料試験炉(JMTR)の今後の計画について、JMTR将来検討委員会(委員長=伊達宗行大阪大学名誉教授)による答申を受け取ったと発表した。答申のポイントは「JMTRは現在実施中の照射試験の終了を目途に運転を停止し、本格的な改造にとりかかることが望ましい」。
 提言を受け原研では、2006年を目途にJMTRの運転を停止し、その後の改造については、国や燃料製造に係る民間企業などとともに検討を行い、最終的な国等の評価を受けたい、としている。
 JMTRは、1968年に初臨界を達成後、原子炉の研究開発に係る燃料・材料の照射試験に寄与するとともに、材料基盤の基礎研究や放射性同位元素の生産などに活用され、原子力の研究や開発、利用に貢献してきた。
 しかし、運転開始から36年を経て、施設の高経年化が進んでいるため、大学や産業界、有識者などで構成する将来検討委員会を昨年7月に設置。高経年化の状況や、材料試験用原子炉の需要見通しなどを踏まえ、JMTRの適切な廃止方法や時期など、将来の計画について検討。委員会が報告書をまとめ、答申した。
 答申では、JMTRは、現在行っている照射試験の終了を目途に運転を停止し、本格的な改造にとりかかることが望ましい、と提言。
 原研では、提言に沿って2006年を目途にJMTRの運転を停止することを決定。その後の改造については、委員会の報告書に示された材料試験用原子炉に対する要求や技術的課題を踏まえて、国や電力、燃料などの製造にかかる民間企業、大学などとともに、今後の資金分担のあり方を含めた検討を行い、最終的に国などの評価を受ける方針。
 答申の概要は次のとおり。
【JMTRの廃止時期】
 JMTRの廃止時期は、今四半世紀が終了する2025年ごろとすることが適当である。少なくともそのころまでは、我が国のエネルギーにおける軽水炉への依存度は高いと見込まれ、軽水炉燃料、材料の研究開発、安全性確証を中心とし、さらには次世代の発電炉、核融合炉の材料評価のための材料試験用原子炉の役割は重要と考えられるからである。
【当面の対応】
 2006年までの予定でJMTRにおいて実施されている軽水炉の炉内構造物の照射誘起応力腐食割れ(IASCC)研究に関する照射試験が完了することが望まれる。これは、シュラウド等の寿命評価を含む軽水炉高経年化対策に係る調査研究であり、社会的関心も高く、原子力への信頼を回復する重要なステップである。
【2006年以降の対応】
 IASCC研究に関する照射試験の終了を目途に、JMTRは運転を停止し、本格的な改造にとりかかることが望ましい。改造にあたっては、将来の国際協力も念頭に置き、全日本的視野での資金調達や経済的で使いやすい炉設計を心がけるとともに、改造の内容についてのピュアレビュー、国等の評価を受けて遅滞なく進めるべきである。

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