業界記事

電気2者で一括下請け判明/発注体制にも疑問が/入契法11条適用し県に通知

2004-04-02

 13年4月1日から施行した公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入契法)で、11条に基づき発注者が県知事へ一括下請けの疑いがあるとして通知し、その後の県の調査で一括下請けが判明したことによる営業停止処分を命じるという珍しいケースが毛呂山町であった。しかし該当する2者だけの問題ではなく、町の発注体制にもいささか問題があったとも思われる。
 今回の一括下請けの舞台は、毛呂山町の小学校と中学校のエアコン設置工事における電気企業同士間であった。町内の川角小学校、毛呂山小学校、泉野小学校、毛呂山中、川角中のエアコン設置工事で、小学校と中学校を一緒に2パックにした発注を行い、それぞれ落札した業者間で一括下請けし、エアコン設置学校を交換していたことが判明した。
 判明理由は、町の監査で施工体制の不備が判明し落札した工事の業務内容が正確に行われていないと指摘され、町では県に通知し事実確認の作業を依頼した。入札適正化法第11条では、各省庁の長は不正などがあったと判断した場合国土交通大臣又は都道府県知事に通知することになっており、各発注者も努力義務のかたちとなり、毛呂山町では同法11条の趣旨にならい、県に通知したもの。
 県は、該当する2つの企業に問い合わせすると、建設業法第22条第1項の規定に違反し「主たる工事」を一括して下請けしたことが認められたことから処分を下した。処分は今日2日から23日までの22日間営業停止を命じた。また、今回の処分内容については国土交通省の不良業者防止のためのコラボレーションシステムに送信した。
 県内における一括下請けが明るみに出たケースは、この3年間で2件あった。13年度には東京都足立区の業者が経営事項審査での水増しが発覚し、下請け取引のあった草加市内の業者が処分された。14年度はやはり草加市内の業者が親子間関係の業者で一括下請けがあった。しかし、今回のケースのように、入札適正化法11条を鑑み県に通知して明るみになったのは初めて。国土交通省大臣官房に聞いても同法に基づき地方自治体が通知したケースはそれほど多くはないようだ。
 地方発注者が同法を重く見て県へ通知したことは法の趣旨を理解していない地方自治体の発注者が多い中、適切だったと評価できる。しかし、発注体制そのものが的確であったのだろうか。そもそもこれまでも電気工事は、今回の事案に該当する企業にしか発注されていなかったという。多少なりともこのような一括下請けになりうる土壌はあったわけだ。ジ従来通りの指名業者選定を行った発注者側にも反省すべき点はある。他の自治体でも当然同様なケースが起こっているはずだ。ここで今一度発注体制、とりわけ地方自治体の発注体制の点検をすべきではないか。決して処分を下された2者だけの問題ではない。

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