業界記事

評点アップは労務・経費が第一歩/営業比率の向上などがポイント/経審講習

2004-03-09

 社団法人群馬県建設業協会・東日本建設業保証(株)群馬支店が共催する経審における評点アップの講習会は4日、建設会館会議室において約30名の聴講者のもと開催された。工事量が減少するなか、受注競争が激しさを招いているとき少しでも経審の評点アップで受注を有利にとする向きもあるが、この機会に企業の信用のためランクを上げたい、また経営の見直しを図りたいとする企業にとっても有効な講習会であった。そうした観点から講習の概要をまとめてみた。
 はじめに県建設業協会の桑原常務は「現下の厳しい情勢のなかでは厳しいほど現状認識に努め、経営方針の新たな確立を進めなければならないが、本講習はその意味において経営者に役立つものとして開催した」、保証会社の湯田群馬支店長は「決算期も近く今回の講習はそれに焦点を合わせた内容とした。評点アップ、会社の経営に役立てていただきたい」とそれぞれ主催者挨拶が述べられた。
 今回の講習会においては参加各社からあらかじめ提出された財務諸表等により、各利益率などを算出し当日各社に手渡されていた。植草講師((株)建設経営サービス・中小企業診断士、経審、新規事業地場展開等専門)は望ましい率を掲げながら評点アップについて2時間余講義した。
 結論からいえば、かつて経審評価は完工高が大きなウエイトを占めていたが、昨年10月の改正により完工高比重などが見直され、また、厳しい現状から「完工高より利益率」が評点アップの決め手に移行した。植草講師は営業利益率の最高は7・4%としたが建築3%、土木5%であれば一定の評価となるとし、収益性における売上高営業利益率は高いほどよいとした。そのためには総資本経常利益率とキャッシュ・フロー対売上高比率における改善策の必要を挙げた。
 この双方を要約すると、材料・外注値は今後下がってくることは予想外なため、社外対策より労務・経費の社内対策が重要とした。その一環では土地・重機などの含む総資産の減少も考慮に入る。ついでキャッシュフローだがここでは自己資本率の満点は68・4%、対して40%ならば合格点としている。
 そのために例えば役員賞与金は1000万円とすれば税引き前に2000万円の用意が必要、これを報酬とすれば1000万円でよいとした方策を示した。キャッシュ・フローは現金の所在が肝要な事項となる。したがって、「出来る限り手元に現金を置いておく工夫」が求められる。
 健全性にも関係するが、主に収益性向上のための対策で要望されるものだ。資産同様に難問ではあるが「採算性を重視した受注」を目指すことが収益につながる。この利益を一定期間温存することが好ましいが、容易ではなく「入金は早く、支払いは遅く」も一策。入金しての1か月を1・6か月に遅らせ(滞留)て支払うことによりお金の滞留期間を長引かせられる。問題は会社の信用といったものもよく考えて実施することにある。
 入金は早くでは、「現場は工事完了で終るものではなく、早い請求書作成とその相手先への手配までを考えるようにしたい」こと指摘した。
 一方、決算期の決め方では3月決算では工事は終ったが入金は未済などで不利。改正では扱い期間も変わっており、資金需要の高いときを外せる例えば5月などがよい。2月~3月は倒産影響も受けやすい。出来るだけ借金をしていない月を選ぶことを勧めていた。
 このほか評点アップに限れば短期対策では、借入金や手形割引高などの有利子負債を少なくする、短期借入金を長期にするなど。長期対策では増資の実施、固定資産の売却などがあって、講師はすべてにおいて経営状況を見直したいとし、今後X1の評価に利益の考え方を導入、固定資産の取り扱いなども検討されるため、十分な対応策を取り入れた経営方針を打ち立てていきたいことなどを示唆した。

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