業界記事

上田知事16年度を展望/電子入札運用開始へ

2004-01-06

 2004年を迎え、今年の意気込み、県政の課題などについて上田清司知事に新春インタビューを行った。知事就任後初めてとなる予算編成、その審議の場所となる3月定例議会、本県で2回目となる国民体育大会の開催などビッグプロジェクトが多く待ち受けている。それだからこそ上田知事の手腕やマニフェストを中心とした政策をより一層打ち出す姿勢が重要と成なる。主要テーマについて一問一答形式でインタビューした。以下、その内容は次のとおり。
■知事は、昨年の知事選でマニフェストを掲げて当選されました。今後、マニフェストをどう実現されていかれるのでしょうか。
 私は、昨年8月の知事選で政策の実現時期を明示したマニフェストを発表しました。マニフェストでは、政策実現にスピード感を出すため、政策宣言の項目を、「すぐやります!」、「1年以内にやります!」、「4年以内(任期中)にやります!」の3つに区分しました。そして、就任の約2週間後には、そのマニフェストを実現するための「当面の取組」を発表しました。
 「すぐやります!」の項目である「知事交際費の100パーセント公開」については、早速、ホームページ上で公開しました。
その後、まず、県政を見直し、徹底した改革を進めていくために、10月末から順次7つのプロジェクトチームを設置しました。本県の行財政改革を推進するための「埼玉県経営戦略会議」をはじめ、大型公共事業の再検討では、「埼玉高速鉄道検討委員会」など、4つの委員会で施設整備のあり方などを検討しています。既に、中間提言が出されたものもあり、最終提言も来年度中には出揃いますので、その提言を踏まえて、それぞれの改革・施策を着実に実行していきます。
 11月には、これまでの取組を踏まえ、さらにマニフェストを具現化するため、県行政としての取組を明らかにした「新生埼玉行動計画」を策定しました。この「行動計画」は、平成19年度までに県が取り組むべき26項目について、その取組の実施方針や目標達成までの工程を示しています。例えば、「警察官の増員」、「保育所の待機児童の解消」などには、期限と数値目標が掲げてあります。そうすることによって、私自身や職員が緊張感を持ちながら目標の実現に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。
 もっとも、この「行動計画」では、県政のすべてを網羅している訳ではありません。今後とも、現総合計画である「彩の国5か年計画21」を県政運営の基本としながら、「行動計画」に示された項目は、特に重点的に取り組むものとして位置付けたものです。ですから、平成16年度の当初予算編成においては、「行動計画」で示した取組はもちろんのこと、それ以外でもマニフェストに関連する「子どもの生きる力を育む施策」、「まちの安全を守る施策」などへも重点化を図っていきたいと思います。
 また、「行動計画」の進捗については、適時、公表するとともに、社会経済状況の変化を踏まえ、内容の見直しを行うなど、適切な進行管理を行っていきます。
 私は、政治や行政に対する「不信」の大きな原因の1つに言行不一致があると思っています。政策の実現時期を明示しなければ楽ですが、私はあえて厳しい道を選びました。「県民との約束」を1つ1つ着実に実行していきたいと思います。
■電子入札の準備状況はいかがでしょうか。
 現在、県では市町村と共同で電子入札システムを開発しており、平成16年度からの運用開始を目指し、準備を進めています。
 電子入札は、これまで発注者と受注者間で「紙」でやり取りしていた入札手続を電子的に行うもので、発注工事情報の公開、指名通知、入札、開札、開札結果の通知、入札結果の公開等一連の手続をインターネットを利用して行うものです。
 電子入札が導入されますと、発注情報の入手、入札参加申請、入札等が会社にいながらにして行うことができ、発注者の事務所まで出向く必要がなくなるため、応札者の利便性が向上し、それにかかる経費の縮減も可能となります。
 また、発注者にとっても、事務処理が自動化されることにより、事務の合理化・効率化が図られ、入札結果の自動公開等により、入札の透明性の向上も期待できます。
 また、本県の電子入札システムの大きな特長は市町村との共同化ですが、それは次のような大きなメリットがあります。
 まず1つ目は、県および各市町村がそれぞれに個別のシステムを導入すれば、似て非なる「電子入札システム」が県内に乱立し、応札者である事業者は県、市町村ごとのシステムに対応しなければならなくなりますが、共同化することにより、県と参加市町村で同じシステムを使うので、操作方法は1つ覚えれば良い、電子証明書も1つ買えば良いなど、応札者にとって利便性が高くなります。
 また、県、市町村の発注情報や入札結果等についても、同一ホームページ上に迅速に公開できることにより、県民の利便性も大幅に向上します。
 2つ目は、各市町村が単独で導入すれば、それぞれにかかる費用負担も大きいことから、共同 でシステムを構築、運用することで、一団体当たりの財政負担は大幅に軽減され、導入が容易になります。 
 3つ目は、入札参加資格申請もこのシステムで電子申請が可能となり、これまでのように参加を希望する市町村まで出向く必要がなくなるため、全ての応札者にとっても非常に利便性が高いものとなります。
 県としては、16年度は大規模な工事や業務委託から電子入札の運用を開始し、18年度までの3カ年で、対象工事等を順次拡大していく予定ですので、応札者の皆さんには、なるべく早めの準備をお願いしたいと考えています。(詳細は、http://www.pref.saitama.jp/A01/B200/densi/top.htm )
■最後に、県政全般的に今年はどのような年になりそうでしょうか。また、どのような年にしたいでしょうか、お考えをお聞かせください。
 埼玉県は、秩父の山々、比企丘陵、荒川、利根川など、雄大な自然に恵まれ、しかも県土に占める利用可能な土地の割合や交通の利便性がたいへんに高い県です。首都に近接し、大消費地の中に多様な産業が息づいているという全国でも際だった特色を持っています。そして何より、平均年齢が全国で2番目に若い700万人を超える県民を擁し、人的資源に恵まれています。私は、無限の可能性を持つフロンティアが埼玉だと思っています。
 このフロンティアである埼玉に多分に求められるものが、スピリットだと思います。埼玉を大きく変えることができれば、閉塞状況にある日本も大きく変えることができます。埼玉はその役割を担うトップリーダーになれると思っています。
 深谷市の生んだ実業界の巨人、近代日本経済の礎を築く大事業をなした、渋沢栄一のスピリットは埼玉中に色濃く残っています。ヘレンケラーが最も尊敬した塙保己一の学識、優しさ、無限に人を信じる心が今でも残っています。そういう先人たちの遺伝子がこの埼玉に必ず生きているので、県議会や県民の皆さん、市町村や民間の方々と一生懸命に力を合わせて、立派な県にして、埼玉から日本を変えていきたい。今年は、その第一歩、足がかりをつくる重要な年になると思っています。
 また、先ほども触れたように、今年は、いよいよ「彩の国まごころ国体」、そして第4回全国障害者スポーツ大会も開催されます。本県の目指すところは、「700万県民総参加」、「簡素で効率的な運営」「心のこもったおもてなし」「安心で人にも環境にもやさしい大会」です。21世紀のモデルとなる素晴らしい大会となるよう、多くの県民の皆さんの御理解と、意欲的な御参加を期待しています。
 37年ぶりの開催です。当時の2倍以上の人口となった埼玉県のマン・パワーで、大会を大いに盛り上げていきたいですね。このスポーツの祭典を通じて、参加された方々と大きな夢や感動を共有したい、そして新しい埼玉の若さ・力強さを全国にアピールする年にしたいと願っています。

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